「就職してからクルマを所有して5年経過。日々の用足しに使うために2台目が欲しい。」
「もう一台車が欲しいけど、維持費が不安」
「安く維持する方法があれば知りたい」
そんな方へ。
この記事では、クルマ2台を所有する場合の維持費や、維持費を節約するためのヒントについて書きます。
この記事の著者
しげ
車好きエンジニア。軽自動車1台と普通車2の計3台の車を所有。
用途に応じて使い分けることで、2台以上持つことの恩恵を受けてきました。
もくじ
1台分 x 2ではない!2台持ちするときの維持費
クルマを2台持つとなると、当然ながら2台分の維持費がかかります。
しかし、2台分の維持費は1台分 x 2ではありません。
すでに車を所有していて、さらに2台目を所有する場合は、割安で維持できるケースが多いです。
この理由は- ガソリン代や消耗品代は単純に2倍とはならない
- 任意保険の割引がある
ためです。
ガソリン代や消耗品代は単純に2倍とはならない
例えば、夫婦で妻と夫がそれぞれ1台ずつ所有するとき。
もともとは1台しかなく、平日は通勤に、週末は家族で出かけるときに車を使っていたとします。
2台持ちしたい理由は、平日に妻も通勤や買い物に使用したいから。
したがって、2台目のガソリンは別々に車を使うときだけしか必要でないため、2台目を所有したからと言ってガソリン代も2倍になることはありませんね。
必要に応じて2台を使い分けることで、ガソリン代を節約することが可能です。
消耗品も同じで、車が2台になれば1台あたりの走行距離が減るため、消耗品交換の頻度は下がることが多いです。
1人で2台所有する場合も同様です。
片方は実用車、もう片方は趣味の自動車などのケースです。そもそも体は一つしかないのですから、月の移動距離が変わらなければ、2台所有したとしてもガソリン代は同等であるはず。
消耗品の減るスピードも2台に分散されるため、維持費が直ちに2倍になるわけではありません。
私の場合、クルマを1台だけ所有してい時には通勤にもドライブ・買い物にも使用していました。
2台目の軽自動車を購入してからは、通勤は軽自動車、週末はメインカーを使うことで、平日の通勤のガソリン代を節約していました。
もちろん、2台の使い方や所有する車両の性能によってガソリン代・消耗品代は異なるので、上の考え方が当てはまらないこともあります。
ただし、使い方を工夫すれば2台所有することは便利である上に、ガソリン代や消耗品代を節約することも可能です。
任意保険の割引がある
任意保険は車両ごとに加入する必要があるため、2台目を購入した場合は新規で加入する必要があります。
ただし、任意保険にはセカンドカー割引とよばれる複数台を所有する方向けの割引があるため、新規で入るよりも割安で加入することが可能です。
月別で考えよう!2台持ちするときの維持費
車の維持費には- 毎月かかる比較的少額の費用
- 1年や2年に一度など比較的長いインターバルでかかる費用
があるので、年間〇〇円という形ではではなく、月別で維持費をシミュレーションすることをおすすめします。
支払いを続けていけるかどうか、具体的にイメージすることができるからです。
それでは、少し具体的に2台持ちした時の維持費を見ていきましょう。
私の経験を元に、最もメジャーである普通車 + 軽自動車の組み合わせで維持費を紹介します。
1台のみ所有しているとき
使い方、車の前提はこんな感じです。
車種 | 2000cc普通車 |
燃費 | 10km/L |
月間走行距離 | 800km |
ガソリン単価 | 140/L |
車検の月 | 奇数年の2月 |
毎月支払う費用
1年目 | ガソリン代 | 11,200円 / 月 |
保険料 | 3,710円 / 月(11等級) | |
駐車場代 | 5,000円 / 月 | |
2年目 | ガソリン代 | 11,200円 / 月 |
保険料 | 3,640円 / 月(12等級) | |
駐車場代 | 5,000円 / 月 | |
… | … | … |
任意保険は無事故であれば毎年等級が上がり、保険料が下がっていきますね。
隔年・隔月で支払う費用
1台目 | ||
1年目 | 車検満了月 | 車検代行料 15,000円 自賠責保険 21,500円 重量税 24,600円 24ヶ月点検 20,000円 |
5月 | 自動車税 39,500円 | |
2年目 | 車検満了月 | 12ヶ月点検 20,000円 |
5月 | 自動車税 39,500円 | |
3年目 | 車検満了月 | 車検代行料 15,000円 自賠責保険 21,500円 重量税 24,600円 24ヶ月点検 20,000円 |
5月 | 自動車税 39,500円 | |
… | … | … |
その他必要なときに支払う費用
- オイル交換などのメンテナンス費用
- タイヤなどの消耗品交換費用
- その他
1年目の合計は約38万円、2年目の合計は31万円となりました。
これをベースに2台目に軽自動車を追加した場合は、月間走行距離の一部を軽自動車に置き換えることでガソリン代を削減できます。
2台目を追加した場合の維持費
例えば2台目として、次のような費用がかかる軽自動車を追加したとします。
走行距離の月間合計は同一(800km)として計算してみます。
1台のみの場合 | 2台目を追加した場合 | ||
1台目 | 2台目 | ||
車種 | 2000cc普通車 | 2000cc普通車 | 660cc軽自動車 |
燃費 | 10km/L | 10km/L | 20km/L |
月間走行距離 | 800km | 500km | 300km |
ガソリン単価 | 140円/L | ||
車検満了 | 奇数年 2月 | 奇数年 2月 | 奇数年 9月 |
1台のみの場合 | 2台目を追加した場合 | |||
1台目 | 2台目 | |||
1年目 | ガソリン代 | 11,200円 / 月 | 7,000円 / 月 | 2,100円 / 月 |
保険料 | 3,710円 / 月(11等級) | 3,710円 / 月(11等級) | 4,900円 / 月 (セカンドカー割引※) | |
駐車場代 | 5,000円 / 月 | 5,000円 / 月 | 5,000円 / 月 | |
2年目 | ガソリン代 | 11,200円 / 月 | 7,000円 / 月 | 2,100円 / 月 |
保険料 | 3,710円 / 月(12等級) | 3,640円 / 月(12等級) | 4,200円 / 月(8等級) | |
駐車場代 | 5,000円 / 月 | 5,000円 / 月 | 5,000円 / 月 | |
… | … | … | … | … |
※セカンドカー割引は、1台目が11等級以上であるなど条件を満たした時、2台目の保険料が通常6等級のところ7等級からスタートできる割引のこと。
※その他条件あり。
1台目 | 2台目 | ||
1年目 | 車検満了月 | 車検代行料 15,000円 自賠責保険 21,500円 重量税 24,600円 24ヶ月点検 20,000円 |
車検代行料 15,000円 自賠責保険 21,500円 重量税 6,600円 24ヶ月点検 20,000円 |
5月 | 自動車税 39,500円 | 自動車税 10,800円 | |
2年目 | 車検満了月 | 12ヶ月点検 20,000円 | 12ヶ月点検 20,000円 |
5月 | 自動車税 39,500円 | 自動車税 10,800円 | |
3年目 | 車検満了月 | 車検代行料 15,000円 自賠責保険 21,500円 重量税 24,600円 24ヶ月点検 20,000円 |
車検代行料 15,000円 自賠責保険 21,500円 重量税 6,600円 24ヶ月点検 20,000円 |
5月 | 自動車税39,500円 | 自動車税 10,800円 | |
… | … | … | … |
- 1台所有の場合…1年目の合計は約38万円、2年目の合計は約31万円となりました。
- 2台所有の場合…1年目の合計は約58万円、2年目の合計は約41万円となりました。
しげ
少しわかりにくいので、1台だけ所有した場合と、2台目を追加した場合の月別費用を棒グラフに表しました。
2台目を追加して利便性を向上させながら、割安に維持できることがお分かりいただけると思います。
また、車検の時期をずらすことで、大きな費用の支払いタイミングを分散させています。
しげ
安く維持する人が節約している費用
2台持ちは割安で維持できることを説明しました。
それでも、1台所有に比べたら、年間10~20万円の出費をすることになります。
なお
実は、もっと安く維持する方法もあります。
私自身も上の表に記載しておきながら、実は節約している費用があります。
節約可能な費用①点検代
クルマの点検には、ユーザによる日常点検と、法律で定められた法定点検があります。
しげ
このうち法定点検には法定1年点検と、車検と同時に行う2年点検があります。
車を持つからにはこれらの点検を実施して、安全な状態を維持して車を使用しなくてはなりません。 点検はディーラーで受けられますが、民間整備工場に依頼すると比較的費用を安く抑えることができます。
また、車に詳しい方は自身で点検されることで更に費用を節約することが可能です。
但し、法定点検は法律で定められたものであり、責任が求められることを忘れないでください。
節約可能な費用②車検代
車検は車が保安基準を満たしているかどうかを確認する検査のことですね。これも法律で定められています。
『自動車は、国土交通大臣の行う検査を受け、有効な自動車検査証の交付を受けているものでなければ、これを運行の用に供してはならない』
道路運送車両法第58条より
費用に関する基本的な考え方は点検費用と同じで、ディーラに依頼するよりも民間の整備工場の方が費用面では優れています。
更に、ユーザー自身で検査を受ける「ユーザー車検」はさらに費用を抑えることができます。
どこで受けても「自賠責保険」と「重量税」は必ずかかりますが、それ以外は、印紙代・手数料の2,000円ほど。
ディーラーや整備工場にお願いしたときに必要となる代行料2~3万円をおさえることができます。
但し、必要書類をすべて集め、車両も適切な整備・点検をしておく必要があるため、それなりの知識が必要となります。
まさに、知識は金なり、ですね。節約可能な費用③部品代
部品は、インターネット安く購入することが可能です。
部品の中でも定期的に交換が必要で、かつ高額となるタイヤは、賢く費用を抑えたいもの。
しげ
タイヤのお得な購入方法と注意点については、別の記事で紹介します。
その他、高価となりがちな主要部品は、リビルト品を使用することで費用を抑えられます。
リビルト品とは中古品をベースに分解清掃・部品交換・再組み立てを行ったもので、新品に比べて低価格で提供されている部品のこと。
エンジンを始動するためのスターターモータ、エンジンの動力で発電を行うオルタネータ、動力をホイールへ伝えるドライブシャフトなどがリビルト品のラインナップとして主要なものとなります。
また、各メーカーの純正部品もインターネットで購入することが可能です。
partsfan >>partsfan
車検証の車台番号を入力すると、部品番号を検索できます。
検索できる回数に上限があるので、ユーザー登録をおすすめします(無料)。
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カテゴリ別で閲覧可能。モノタロウより高価な傾向あり。
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取り付けが自分でできそうな部品は、部品のみを注文して費用を節約してみましょう。
スポンサーリンクまとめ
この記事では、「車を2台所有する場合の維持費【月別の費用で考える】」について書きました。
- 1台分 x 2ではない!2台持ちするときの維持費
- 月別で考えよう!2台持ちするときの維持費
- 安く維持する人が節約している費用
お読みいただき、ありがとうございました。
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